スーサイド・スクワッド Suicide Squad 映画感想・総評・ネタバレ
スーサイド・スクワッド(原題:Suicide Squad)を観てきました。
映画を観る前に
作品の背景
二大アメコミ出版社のひとつ、DCコミックスが刊行するバットマンやアロー、フラッシュなどに出てくるヴィランと呼ばれる悪役・敵キャラクターたちを主人公にした作品。もう一つのアメコミ出版社のマーベル・コミックス(Marvel Comics)でいうところの悪役版アベンジャーズのようなものです。
マーベルとは別の会社なので、出てくるヒーローはアイアンマンやマイティソー、キャプテンアメリカじゃなくて、スーパーマン、バットマン、ワンダー・ウーマン、フラッシュ、アロー?などになります。日本でいうところのジャンプの集英社とマガジンの講談社といったところでしょうか。
前作(バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生)を見ておくと、より楽しめるかも
この作品はスーパーマンがいなくなった世界、第二のスーパーマンが現れたときに対処するため、政府組織 A.R.G.U.S.のトップであるアマンダ・ウォーラーによって、能力を持った人たちを集められ、あるミッションを遂行する話です。
作品中はベン・アフレック演じるバットマンと高速で動けるフラッシュがちょっとだけカメオ出演しています。バットマンは初めの方と、エンド曲とエンドロール前のワンシーンに表の顔のブルース・ウェインとして登場します。スーパーマンは会話の中でしか出てきませんでした。
なので、スーパーマン、バットマン、フラッシュの出てくる「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」はチェックしておいた方がいいかも。スーパーマン、バットマンは映画で、フラッシュは深夜に地上波でドラマやっているので、それでチェックするといいでしょう。
メタヒューマンとは
フラッシュに出てくる言葉で、粒子加速器の誤動作により起こった事故に巻き込まれて特殊な能力が身についた人達のこと。高速で動けたり、炎を手から出したり、天候を操ったりする能力を持った人たち。
あらすじ
死刑や終身刑となって服役していた悪党達がアメリカ政府の高官アマンダ・ウォーラーの提案で、第二のスーパーマンへのカウンターアタックとして、減刑と引き換えに危険なミッションを遂行する特殊部隊「スーサイド・スクワッド(自殺部隊)」を結成する
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豪華なキャストと個性的なキャラクター
- フロイド・ロートン / デッドショット(ウィル・スミス)
バットマンやアローに出てくるキャラクター。百発百中の凄腕スナイパーであり、作品中の紹介では可能射程距離は4km。 - ジョーカー(ジャレッド・レト)
バットマンに出てくるレックス・ルーサーと並ぶ最大の宿敵ともいえる代表的なキャラクター。サイコパスでギャングのボス。 - ハーリーン・クインゼル博士 / ハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)
バットマンに出てくるキャラクター。精神科医で穏やかな性格だったが、ジョーカーの担当医になってから、恋愛関係になり、脱獄を手伝い、精神的・肉体的な改造やショック療法を経験してからは感情面が歪められて、サディスティック・殺人的・子供のようなサイコパスになり目的達成のために手段を選ばない性格になった。ジョーカーとはお互いが麻薬のような依存関係となっている。 - リチャード・フラッグ(ジョエル・キナマン)
スーサイド・スクワッド部隊を指揮する軍人。エンチャントレスを監視するためジューン・ムーン博士に任務の上でに取り入ったが、さがて相思相愛の仲となる。 - アマンダ・ウォーラー(ヴィオラ・デイヴィス)
政府組織 A.R.G.U.S.(アーガス)のトップの黒人女性。 - ディガー・ハークネス / キャプテン・ブーメラン(ジェイ・コートニー)
アローに出てくるキャラクター。殺人ブーメランを使う - チャト・サンタナ / エル・ディアブロ(ジェイ・ヘルナンデス)
手から炎を出せるメタヒューマン。 - ウェイロン・ジョーンズ / キラー・クロック(アドウェール・アキノエ=アグバエ)
バットマンに出てくるキャラクター。怪力ワニ男。日本語吹替はメイプル超合金のカズレーザー。全然気づかなかった。 - ジューン・ムーン博士 / エンチャントレス(カーラ・デルヴィーニュ)
瞬間移動できる強力な魔女エンチャントレス。ジューン・ムーン博士に憑依している。作品中の紹介では6000歳以上と書いていたような。 - クリストファー・ワイス / スリップノット(アダム・ビーチ)
縄を使う殺人鬼。ネタバレだけど、すぐ死ぬから覚えなくていいかも - タツ・ヤマシロ / カタナ(福原かれん)
アローに出てくるキャラクターで、日本人の暗殺者。カタナは彼女のコードネーム。切った人の魂を吸い取る刀を使う。リチャード・フラッグのボディガードとして登場。
最近中国マネーが動いているのか、映画はよく中国が舞台や助けに来るのが中国人とが多い中、日本人が活躍するのは嬉しい。 - エンチャントレス・ブラザー(コモン)
エンチャントレスの弟。アマンダの部下に憑りつきアマンダの命を狙う。
ヒーロー
- ブルース・ウェイン / バットマン(ベン・アフレック)
スーサイド・スクワッドのメンバーの多くは彼が捕まえ、ジョーカーを含め一度は刑務所もしくは精神病院アーカム・アサイラムに投獄した。 - バリー・アレン / フラッシュ(エズラ・ミラー)
光の速さで走るメタヒューマン。キャプテン・ブーメランとは対戦経験があり、強盗殺人を行った彼を投獄した。
ネタバレ
政府組織 A.R.G.U.S.のトップ、アマンダ・ウォーラーが第二のスーパーマンに備えて準備を始める。それはある能力を持った人達を集めたチームを作ること。そのメンバーはかつてバットマンやフラッシュの手によって捉えられた囚人たち。
魔女エンチャントレスを支配するため、エンチャントレスの心臓を持つアマンダは囚人達の組織を認めるように政府に訴える。エンチャントレスは瞬間移動し、目の前で政府が探しているテロ集団の極秘資料を取ってみせる。それを見た政府の長官達はアマンダの組織を認める。
エンチャントレスはかつて人間たちは自分たちを崇拝していたが、今は機械が支配者になっていることに嫌悪し、自分達が支配者となる世界を作ることを考える。そして弟の封印を解き、アマンダの部下に憑依させる。
エンチャントレスは弟の力を借りながら、ある兵器を作り出し始める。雲が立ち込め、雷が鳴り響く。その動きに気づいたアマンダはエンチャントレスを殺そうと心臓に刃を立てる。エンチャントレスは死にそうになるが、弟の伸ばした触手によって助けられる?←謎
エンチャントレスは兵器を作りながら、周りの人達をいうことの聞く兵士へと変貌させ、兵隊を作っていく。
リチャード・フラッグはアマンダの指揮のもと、囚人を召集させる。金で動く凄腕のヒットマンのデッドショット、ジョーカーの愛人のハーレイ・クイン、殺人ブーメランを使うキャプテン・ブーメラン、炎を出すことのできる見たヒューマンのエル・ディアブロ、怪力ワニ男のキラー・クロック、縄使いの殺人鬼のスリップノット
集められたメンバー(スーサイド・スクワッド)の首にはナノ爆弾が仕掛けられる。脱走したり、逆らったりすると、フラッグの持つ端末のボタン一つで爆破することができる。作戦はエンチャントレスの作る兵器近くまで行き、「HVT1」という要人の救出をすること。フラッグのボディガードとして、カタナが参加する。
現場に向かうヘリを打ち落とされながらも、辿り着いたスーサイド・スクワッド。ここでスリップノットがキャプテン・ブーメランに逃走することを提案し、逃走を試みる。フラッグはなの爆弾を爆発させ、スリップノットを殺す。出番なさすぎる。
エンチャントレスが人を変身させた兵士が襲ってくる。スーサイド・スクワッドの力でそれらを殲滅する。
フラッグの指示のもと、目的地はビルの最上階に向かう。着いた先はにいるのはアマンダ。作戦はアマンダを救出することだった。退避する際に、アマンダは本部にいた部下にデータをすべて消すように伝え、消したあと容赦なく射ち殺す。情報を漏らすわけにはいかないと。ドラマのアローに出てくるアマンダより容赦ないです。
アマンダを連れて屋上からヘリで退避しようとするが、迎えに来たヘリはジョーカーに乗っ取られていた。ジョーカーはハーレイ・クインに仕掛けられたナノ爆弾を解除し、ヘリに乗るように指示をする。ハーレイ・クインはそれに従い、ヘリから降りているロープに捕まり、そのままヘリは逃走。
アマンダはデッドショットにハーレイ・クインの狙撃を命じるがデッドショットはわざと弾を外す。ジョーカーの乗っていたヘリは爆破され、爆風に飛ばされたハーレイ・クインはビルの屋上に無事着地する。そのままジョーカーの乗せたヘリは墜落していく。
応援に来たヘリにアマンダが乗り、後からくるヘリにみんなは乗り込むように伝え、退避しようとする。離陸後にヘリは爆破される。2km離れた場所に墜落する。スーサイド・スクワッドの残されたメンバーとフラッグ、特殊部隊はアマンダの救出に向かう。
ビルを降りたところに、ジョーカーを失い傷心するハーレイ・クインが待っている。なぜか雨が降っている。ハーレイ・クインも出戻りで一緒に向かう。
アマンダの乗せたヘリに到着するが、アマンダの姿はなかった。デッドショットはヘリの中にあるファイルからエンチャントレスの存在を知る。エンチャントレスの憑依しているジューン・ムーンとフラッグは恋仲であること、この出来事はエンチャントレスが起こしていること、その尻拭いをやらされているを知ったスーサイド・スクワッド達は戦うことをやめる。殺したかったら殺せばいいとデッドショットは告げて、近くのホテルのバーにいく。それについていく、ハーレイ・クイン、キャプテン・ブーメラン、エル・ディアブロ、キラー・クロック、カタナ。←なんでカタナもついていくのか謎。
デッドショット達がバーで飲んでいるところに来るフラッグ。自由にしたらいいと、ナノ爆弾を爆発させる端末を壊す。フラッグはデッドショット宛に届いていた娘からの手紙を渡す。デッドショットは「ケリは自分でつけろ」とフラッグと共にエンチャントレスを止めることを決断する。
死んだと思われたアマンダはエンチャントレスに捕まっていた。エンチャントレスは心臓を取り戻す。アマンダの頭から知った情報で、基地や人工衛星などを作った兵器を使い、雷で破壊していく。
スーサイド・スクワッド達は触手を伸ばす怪力の弟を止めるため、地下から爆弾で倒し、次にエンチャントレスを止める作戦を立てる。
エル・ディアブロは全身に炎を纏い、エンチャントレスの弟と対峙する。地下に仕掛けた爆弾の場所に追い込む。エル・ディアブロとエンチャントレスの弟は爆弾の爆発に巻き込まる。エンチャントレスは弟を殺され、自ら対峙する。
しばし戦った後、エンチャントレスはデッドショット達の武器を取り上げる。エンチャントレスの足元に転がる武器。デッドショット達の腕を認め、エンチャントレスがこっち側に付くか、死ぬか提案する。ハーレイ・クインはジョーカー(プリンちゃん)を蘇らせてくれるのならそっち側に付くという。エンチャントレスの側に寄っていくハーレイ・クイン。すると、足元の刀を拾い、エンチャントレスの心臓に切りつけて心臓を取り出す。
エンチャントレスの心臓の心臓を手にしたフラッグは、エンチャントレスにムーンを元に戻せ、さもないと心臓を潰すを言う。エンチャントレスは無理だと言う。フラッグは心臓を握りつぶす。エンチャントレスは死ぬ。
ムーンはエンチャントレスと共に死んだと思ったが、ムーンの体は動き出す。ムーンは生きていた。エンチャントレスの作り出した兵器も爆弾で破壊した。
デッドショットは娘に会うことを許され、そのあと刑務所に戻った。他のスーサイド・スクワッドのメンバーもそれぞれ刑務所に戻った。
刑務所に戻されたハーレイ・クインの元に壁を破壊しながら、ジョーカーが現れる。ジョーカーとハーレイ・クインが抱き合う。
(エンド曲:twenty one pilots: Heathens)
A.R.G.U.S.(アーガス)トップのアマンダとバットマンの表の顔ブルース・ウェインが誰もいないレストランで話しているシーン。アマンダからエンチャントレスの事件の資料を受け取るブルース。それをどうするのか聞くアマンダ。友達を作れと言い、去っていくブルース。去り際に「(組織を)解体しろ。俺たちが潰す前にな」と告げる。
(エンドロール後、吹き替え翻訳紹介)
2017年公開のワンダー・ウーマンの紹介
感想・まとめ
この映画の宣伝ではハーレイ・クインを中心にしていますけど、確かにキャラクターは個性がかなり際立っています。きっとハロウィンはハーレイ・クインのコスプレが多くなることでしょう。
この作品は次回作に繋げるための悪役紹介映画という感じです。エンドロール後にワンダー・ウーマンの紹介があったので、この作品の続きはワンダー・ウーマンの紹介作品になるのでしょうか。エンド曲後のバットマンの表の顔ブルース・ウェインとA.R.G.U.S.(アーガス)のトップのアマンダ・ウォーラーとの会話で、「解体しろ、俺たちが潰す前には」というセリフを考えると、「俺たち」はバットマン、スーパーマン、ワンダー・ウーマンの組織する「ジャスティス・リーグ」に繋がる話だと予想できます。
海外ドラマはシリーズを続けるために、話を引っ張るけど、それをマーベルのアベンジャーズで映画の続編をやる商法がヒットしてるから、DCもやりだしてますな。シリーズ見ていくの大変です。